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   アメリカの日系人強制収容所 (改訂版)

 

ロスの岡崎人・渡辺正清さんの「ヤマト魂」によると、以下のようにある。

 1941年(昭和16年)12月17日(日本時間18日)、真珠湾攻撃によって幕を開けた第二次世界大戦は、アメリカに住む日本人・日系人の運命を大きく変えてしまった。
 翌1942年2月19日、ルーズベルト大統領は、日本人移民とアメリカ市民である日系二世・三世(日本人の血が四分の一以上の者)を、戦争遂行を成功させるために強制収容するように命令。あわせて12万人が、手に持てる以外の全財産を失い、全米10ヵ所に設けられた「日本人・日系人強制収容所」の鉄条網の中に閉じ込められたのだった。

しかし、我が国のイメージは「アメリカは良い国で、日本が悪いことをしたからこうなったのだ」とか「それでもアメリカはいい国なんだ」というものが大半を占めていると思う。これは、戦後行われてきた世論操作のたわものである。

以下の意見を掲載してみたい。 ”先の大戦において行ってきた残虐非道な行いはナチスドイツとアメリカでさほど変わらないのに、アメリカはその批判の矛先を向けられることがほとんどない”という趣旨の意見である。 [1, URL]

@ 総括(文化力とは国力)

 ナチスは崩壊したがアメリカは存在し、今なお世界中で主に戦争による悪辣な殺害を続けている。にもかかわらず世界諸国からの反対はそれほどでもない。
 これは単なる軍事経済上の影響のみではなく、映画など文化的な影響にもよる。アメリカの強みは単に軍事経済のみにあるのではなく、文化的な影響力(映画、ジーンズなど服飾、ジャズやミュージカル、コカコーラや自動車、コンピュータソフトなど)にもあるのだ。

 我が国も世界に通用する強大な文化国家となる必要がある。軍事や経済はもちろんのことだが。

 

強制収容の実態

続いて、アメリカが実際に行ってきたことを辿ってみよう。[6]

ルーズヴェルト大統領は、(中略)1942年2月19日、太平洋沿岸を軍事地域に指定し、行政命令第9066号に署名した。その内容は、この地域に住むすべての日系人に強制立ち退きを命じる権限を陸軍当局に与えるものだった。 強制立ち退きまでの期間はたいてい1週間ほどであり、持っていく荷物は1個という厳しいものだった。

アメリカ政府の方はこれを「戦時転住所」(War Relocation CentersまたはCamps)と命名したが、日系人の方は「強制収容所」(Concentration Camps)といって譲らない。1970年代以降多くの著書や論文が発表されているが、その大部分は「強制収容所」という表現を使っている。

1988年、(中略) レーガン大統領は法律に署名し、日系人に対する強制収容がいかに人権を無視したものであったかを正式に謝罪し、現存する約6万人に対し、今後10年間に1人2万ドルを支払うほか、将来同様のことが起こらないようにするための教育基金として、総額12億ドルを支払うことを声明した。この後カナダ政府も、日系カナダ人に対して同様の謝罪と補償の声明を出している。

アメリカはいつもこのようなことを行う。まず始めは無法で侵略し、大概を手中に収めた後に謝罪をする。 その頃には既に流れはアメリカ側に傾いており、謝罪は便宜上のものでしないのだ。 こういうたとえ話がある。「100万ドル奪っておいて、恵みだとして1万ドル提供(寄付)する。 この人は慈悲ある人だと見なされるか?」 この答えは一人一人の中にある筈だ。

当時の西欧の世論としては、”人種差別が当たり前”の時代であった。 以下のように、アメリカの最高裁判所までがこの処置を”合法”とみなしていた。[8]

日系人は1942年2月に市民権の有無に無関係に軍事的危険のある者と指定され、およそ11万人が内陸の砂漠や山岳地帯の10ヶ所の収容所に強制移住させられた。44年には最高裁がこの処置を合憲としている。

これが人種差別であることは、同じ時期にヨーロッパからの移民は拒否していなかったことがその実例として挙げられるだろう。その中にあり、日本から移民した方々は大層苦労したようだった。[7]

政府の日系移民に対する処遇は、対戦中の「合法的な」マイノリティ差別の極限を示していた。「日本人種は敵対人種である。アメリカ市民であろうとなかろうと関係はない」として、西海岸に居住する日本人を全て収容所に入れてしまったのである。

1942年3月から4月にかけて収容所に送られた10万以上の日系人のうち、3分の2は二世などのアメリカ市民だった。(中略) 最高裁は43年と44年の2回にわたって、収容の合憲判決を下している。このような扱いを受け、(中略) 特に二世はアメリカ市民であることを実証することに努めた。


日本における対米感情

絶対的排日移民法の成立が、日本の対米感情を一変させた。温厚な性格で知られる財政界の長老、渋沢栄一でさえ、以下のようなことを述べている。[10, P207]

「アメリカは正義の国、人道を重んじる国であると、年来信じていた。カリフォルニアで排日運動が起こったときも、それは誤解に基づくものだと思ったから、自分なりに日米親善に尽力したつもりである。ところが、アメリカ人は絶対的排日法を作った。これを見て、私は何もかも嫌になった。今まで日米親善に尽力したのは、何だったのか。『神も仏もないのか』という気分になってしまった」

又、同書によると戦前の日本人にとってのアメリカとは「日本人を侮辱する人種差別の国」であり、言ってみれば少し前の南アフリカ共和国のようなイメージであったようだ。このイメージを作り上げた一端がこの絶対的排日法にあるとのことである。

 

カナダにおける排日法

同時期、カナダにおいても同様の排日法が施行された。 カナダはアメリカとは違い、開戦間際まで親日の立場をとり続けたことがアメリカとの違いである。 [9]

42年1月になると、政府は太平洋沿岸から100マイル(約60キロ)を防衛地域に指定し、徴兵年齢(18歳から45歳まで)のすべての在留敵国人男性にこの地域からの立ち退きを命じた。この命令は、2月には、「日本に民族的起源を有するすべての人々」に拡大された。

その結果、ほぼ10月末までに、およそ1万2000人(中略)が収容キャンプに。4000人(中略)が砂糖大根栽培地に。1000人(中略)が内陸部の道路工事現場に送られた。(中略)約700人が(中略)捕虜収容所に、100人余りが(中略)施設に抑留された。

連邦政府が、日系人からのたび重なる要請に応じて、太平洋沿岸からの強制立ち退き、強制収容、財産処分など一連の政策が「不当」であったことを認め、謝罪、金銭的補償、名誉回復(いわゆる「リドレス」)処置をとったのは、ようやく1988年のことである。

 

さいごに

強制収容とは、ナチスドイツに匹敵する罪である。 この事実を、忘れてはならない。 先の大戦において日本だけが悪者だったという東京裁判史観は改める必要がある。

又、政府の行いが悪いと言って、そこに住む人も悪い人とは限らない。これは、今後共に相互理解が大切だという、先の大戦の教訓でもある。

平成15年7月26日 17時46分
平成15年8月12日 23時30分 修正
平成15年11月15日 改訂

■参考■
1 左翼がサヨクにさよく時
2 ロスの岡崎人・渡辺正清さんの「ヤマト魂」 (HP)
3 アメリカの日系人強制収容所 (HP)
4 マンザナー日系人強制収容所跡地 (HP)
5 「全米日系人博物館」-静岡県ロサンゼルス事務所:アメリカ、ロサンゼルス駐在員コラム (HP)
6 北アメリカ − 地域からの世界史  猿谷要 著 (朝日新聞社)
7 アメリカ史 − 世界各国史 紀平 英作 著 山川出版社
8 アメリカの20世紀〈上〉 有賀夏紀 著 (中公新書)
9 カナダ史 新版 世界各国史 木村 和男 著 山川出版社
10 かくて昭和史は蘇る - 人種差別の世界を叩き潰した日本 - (渡辺 昇一 著)クレスト社

 

 

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