北海道へ
今年のGWは、北海道へ行くことにした。
海外も考えたが、今年は長期休暇が一般的にとりやすい状況の為に航空券が高止まりしているように思われたことと、たまには国内も行きたいと思った故に北海道を選んだ。 ただ、最も決定的だったのが、GWにもかかわらず往復28,500円というチケットを入手できた事だ。 これが、今回の北海道行きを決定的にした。 GWは安く済ませ、航空券がさほど高くない時期に海外というのも良い考えだ。
北海道は何度も行っているが、道南だけ行ったことがないことも、北海道にした理由でもある。北海道と言うといつも道東を目指してしまう私であるが、ちょうどこの季節は道南が桜の見時を迎えることもあり、道南を目指すことにしたのだ。
今回、新たな装備としてサマーレストという空気マットを入手した。今まで、同じメーカーのリッジレストという発泡スチロールのマットを愛用していたのだが、荷物を小さく抑えるために、今回、導入してみた。 寝心地も良さそうなので、思いのほか良い買い物をしたかもしれない。 実際に運用してみたら、再度使い心地をレポートしたいと思う。
このGWは数日を除き天気も良いようで、楽しみだ。
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そして、飛行機は北海道、新千歳空港(札幌)へ。
いざ、飛行機を降り、自転車を組み立てる。
が・・・・。何かおかしい。 なんと、ペダルがない!
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この梱包はベトナムの最終日にホテル前で行ったものだ。人通りもそれなりにあったので、ペダルを盗まれた可能性もそれなりにある。ただ単に私が部屋に置き忘れてきた可能性もある。
どちらにせよ、このままでは走れないということだ。
電話の番号案内サービスで近くの自転車屋を検索。すると、千歳市の周辺にいくつかあるらしい。電話で確認をし、いざ、電車で千歳へ。
この時の私の顔はとても恐い顔をしていたようで、空港の案内のおねえさんが、目が飛び出らんばかりの形相をしていた・・・。 私の顔はそんなに恐かったか。 ベトナムめ! という気持ちで一杯だったのは確かであるが。
千歳の駅を降り、駅前の道を歩き始める。すると、電話で確認したよりもずっと手前に自転車屋さんがあるのが見えた。どこまで歩くかもわからないので、電話をしたお店には悪いが、こちらのお店に尋ねることに。
すると、どうやら、ペダルの穴の大きさは1種類なので間違えようがないらしい。
なるほどと思い、ペダルを一つ買う。
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千歳空港に戻り、ペダルを取り付け、ようやく、走り出すことができた。
ふうう・・・。
と思いきや、何だかペダルの調子が悪い。
ここで、私は欲張ってツーリング用のものを買ったのであるが、これが失敗。ちょっとした突起部があって、そこが靴の下にめり込む・・・。
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再度千歳の町に戻ってくるまでの10kmほどの間で、既に足が痛くなってしまった。
更に、後ろのギアを一番軽いものに合わせたら、なんと、スポークにぶつかってしまって急停車してしまった。これにはまいった・・・。リムも曲がってしまったような気がする。
そんなこんなで、先程の自転車屋さんに再度お世話になることに。
私のようなオリジナル自転車は、自転車屋さんも敬遠するようで、最初は悩んだようであったが、最終的には直してくれた。よかったよかった・・・。
どうやら、原因は、フレーム後部のディレイラーが付いている部分が曲がっていたからのようだ。見れば、かなり曲がっていて、びっくりした。逆側と幅がぜんぜん違う・・・。 自転車屋のおやじさんは、応急処置として間を開けてくれて、ディレイラー位置の調整も行ってくれた。
心当たりがあるとすれば、ベトナムからの帰りである。 今日のJAL便は手荒ではないと、いつもの経験上、思うことができる。
そんなこんなで、ペダルも交換し、工賃も割と安く抑えてくれた。よかったよかった・・・。北海道の良さを体験。
そして、いざ、出発をする。 もう既に2時だ。
ここから行くとなると、支笏湖(しこつこ)が丁度良い距離だ。 まっすぐ、西に向かって進み始めた。
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支笏湖までは、緩やかな登りだ。
途中、前から何台かままちゃりがすれ違った。私がとろとろ走っていたので、後ろからままちゃりに追い抜かされた。
千歳から支笏湖まで通っているのかな・・・
と思うと、毎日ここをはるばる通るのか、という思いにかられる。 となると、わざわざ自転車で旅行なんてしないだろうなあ、という思いにもかられる。 |
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そんなこんなで走っていると、ふと、とある思いが沸き上がってきた。
「これが卒業旅行だ」
それに対して、「そうだなあ」という思いに刈られる。
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昔のように、若さに任せて旅行をするという心境でもなくなってきた。そろそろ、伴侶と共に旅をしたい気分だ。
更に言うと、「自転車」という旅に対しても、そろそろ「卒業」という気分になってきた。
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今まで、自転車よ、ありがとう。 今回の旅で、ひと区切りを付ける。 と、そういう気分だ。
千歳空港に降り立った時、私はまさに死んでいた。 それが分かるのは、今、だんだんと「生」を取り戻しつつあるが故に、あの時は私は「死んでいた」ということがわかるのだ。
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そろそろ、自転車の旅行は卒業。海外旅行はバックパックが中心になりそうだ。
国内旅行は、伴侶(まだいないけど、求める)に合わせた方法で。
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私は、どうも、他の人より10年ほど成長が遅れているように、前から感じてきた。 他の人はティーンエイジャーの頃に自転車を卒業し、社会で活躍をする。 だが、私はそれを避けてきた。(働いてはいるが)
今回の旅をもって、自転車の旅をひと区切り付ける。
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たまに行うこともあるだろうが、それは単発の旅であると位置付けよう。
昔のように、世界一周するような勢いで自転車の旅をすることはもはやないだろう、ということである。伴侶と共に、伴侶でもできるやり方で人生を歩んで行きたい。
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ようやく、そこにたどり着いたのがこの年、28歳である。18歳で思うべきことが、私には今の今までかかった。それは、中学と高校、大学へと続く「空白の10年」が私の中にあるからなのであるが、その話は省かせていただく。
そんなこんな思いを巡らせつつ、走って行く。だが、そうは言っても、毎年の長期旅行は体重調整も兼ねている事は確かなのである。
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山々を見ながら、そのようなことを考えつつ、走っていった。
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支笏湖まであとちょっとだ。 分岐路を越え、ビジターセンター前に到着をする。ここは売店や食堂もたくさんある。だが、コンビニはないようだ。
そのうち一つの食堂に入り、ジンギスカン定食を食べる。これが北海道の定番だ。
この定食を食べる時、ふと、お店のおばさんの思考らしきものが私に入ってきた。本当におばさんがそう思ったかどうかの確証は持てないが、「変な格好で、いい年して何やっているんだか」と。
これは、私自身の考えなのかもしれない。 私としても、それに共感する部分はある。トイレで見た私自身の顔は、5年前の23歳と比べて汚くなっており、ここへ来る途中にすれ違った他の年配チャリダーも、私と似たように見えた。
きっとこれは、私自身の考えが投射されているのだ。
そう気付くと、荷物を畳んで東京へと帰りたい願望に刈られる。
だが、これは卒業旅行だ。 悔いがないようにしたい。恐らく、同じような旅行はそうそう行わなくなるだろうから。
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この旅行で、かつての思い出のあるこの北海道で、その卒業を迎えることができるとは、なんという幸せだろうか。
支笏湖のほとりを走りながら、そんなことを思った。
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実際、今後のことは分からない。
自転車旅行に変わる「なにか」を掴みたい。
それが伴侶であるのならば、それはきっと素晴らしいものであると思いたい。
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今日は、支笏湖のほとりにある、ポロピナイ キャンプ場に泊まることにする。
少し冷えそうだ。ダンロップのダウンシュラフで足りるかな・・・。
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