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剣山を下る

この日、朝起きてみたらデジカメが動かなかった。

や、やばい! 結局、帰宅してから修理に出して直ったのであるが、そんなわけで、ここから写真がありません。

剣山の最後の峠を抜け、そこからは下りでした。 それはそれはきつい下りで・・・。 バイキーちゃんのブレーキが焼けてきて、どうもぜんぜん利かなくなってしまいました。 うーん。 やばいので、足ブレーキを併用して突っ込む。 砂利をあえて走り、足を砂利に突っ込ませて速度を落とす。 リカンベントなので、両足をぶらぶらさせていてもバランスは腰が取ってくれます。 そんなわけで、かなり足も痛くて辛かったのではあるけれども、なんとか峠を降りきりました。

最後の方で、紅葉がとてもきれいであると言われている谷なども通りました。紅葉がなくとも、なかなかきれいなところでした。今度は紅葉の時期に来てみたいです。

舗装路に降り、最初、そのまま高知の方へと向かう筈だったのですが、間違えて左(徳島方面)へ。1kmも走らないうちに気づいたのですが、すぐ引き返しました。この時点で、たしかまだ午前中だったでしょうか。 出発してからあまり時間が経っていませんでした。記憶によれば、最後のトンネルから3時間くらいでここに抜けたことになります。 2日と3時間。 剣山スーパー林道を抜けた記録です。

ここで、降りたすぐのところで、ふと入ったおばちゃんと話になりました。 すると、ここにはよく自転車の人も来て、よく来る人とかだと、徳島とか高知のあたりでも、特にこのあたりが好きなんだよー と言ってくる人もいるよ、とのことでした。 私もその気持ちがわかるような気がしました。

四国、昔、海沿いをまわりましたが、やはり四国は山の中を突っ切らないと四国の本当の醍醐味はわからないのかもなー と思いました。

 

そこから高知方面に抜けたところで、一人のちゃりだーに出会いました。 彼も1人で、よくこちらの方に来るそうです。「最近、一人での自転車ってあまり見ないからなあ。」と言っていました。 それにしても、この方(名前聞きそびれました。山岳マウンテンクラブ(?)に入っている方で、クラブで本も出しているとのことでした。)は昔リカンベントを持っていたこともあって、今は伝説(?)となっている、ナスカを持っていたとのことでした。

私がリカンベントで剣山を越えたと言ったら、3回(?)だか超えたことがあると言っていて、最後のトンネルのところにあるバスとかにも泊まったことあるとか、途中の道路を横切るところの観測所の小屋の中にも泊まったことある(笑) と言っていました。 私のを見て、2台あるうちの1台を処分して、1台はリカンベントにしようかなー と言っていました。 こうして仲間が増えてゆくのですね。(笑)

この方が、「いやあ、北海道で会いたいですねえ。」と言っていたのに対し、私はついつい口をつぐめてしまった。 というのも、何と答えればよいのか迷ってしまったからなのだ。 海外にも行きたいし、北海道も捨てがたい。 だが、今は海外の為にお金を貯めなくては・・・。それに、北海道行くにしても、休みが十分に取れるかどうか。

言うに、この方は、会社を、「休みが取れるかどうか」で選んだらしい。(笑) おお。そういう方法もあるのかー と、感激というか、感心した。 ちょっと、上のような私の中の迷いもあって少し同調し切れなかった。 このあたりが私の悪いところかなー と思ったりもした。 何が大切で、何を大事にしなくてはいけないのか。

昔、北海道に行ったときにハーレーの昔のに乗っている人がいた。 その人から聞いた話だと、ハーレーで北海道に来ているもの同士の話の中で、次は沖縄で集合しよう、という話が持ち上がったそうだ。 そして、そのうちの1人が、会社が休めないな・・・。 どうしようか、と言ったときに、「よし、会社辞めて集まりに出席するよ」と言ったそうだ。

この気持ち。 このような素直な気持ちを持てないが故に私が今までくすぶり続けていたのかもしれない。 後から思えば、そんな気もした。


旅人の間で、大切なものが伝えられてゆく。そんなことを感じた一瞬だった。

 

彼は、いろいろなことを知っていた。旅人の知識。道の良いところ。山道も奥が深いと感じた瞬間だった。 あきらめず、旅を続けていけば人の良き所も吸収していけるのか、そう感じた瞬間だった。 剣山の峠を越えてきたが、私は、それでもまだ、スタート地点にいるのだと感じずにはいれなかった。

その方と別れ、逆方向に走り出す私。 しばらく行ったところの、べふ(?)という温泉に浸かった。 せっかくなのでここで、何かの郷土料理か何かを食べた。いのししか何か? 温泉は、これまた気持ちよかった。

 

帰宅

その後、高知へと向かい、フェリー乗り場から東京へと向かった。 東京への道は、とても大好きなフェリーの香り。フェリーは大混雑で、満員だった。 ここで、最後の峠で会った方にも偶然再会した。(先に言った通り、足を少し怪我していた。)

四国に再度来て、ここは私の(心の)故郷とも言えるかもしれない・・・ と、そんなことを思ったこの旅だった。

 

 

 

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