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とあるところに猿が飼われていた。
調教師のおじさんが、猿にこう言ったとさ。
「朝に3つのバナナをあげ、夜に4つのバナナをあげよう。」
すると、猿は言ったとさ。
「ウキー! 少ないよ! もっとちょうだい!」
それを聞いた調教師のおじさんは悩みました。
その末、次のように言ったとか。
「じゃあ、朝に4つのバナナをあげ、夜に3つのバナナをあげよう。」
猿は、とても喜んだとな。
これを、朝三暮四という。 故事によるとトチの実でこのようなことがあったとか。
本質を見ることができず、目先のことに囚われる人のことを言う。
ところで、とある時代、とある場所にて、次のような問答があったとか。
鮭をとある先住民のところに買いに来た、商売人のずるがしこい話だ。
商売人は言う。
「この鮭10個とこれと交換しないか?」
先住民は言う。
「それじゃ、少ないよ」
すると、商売人は怒涛の如く怒り出した。
「なに! じゃ、これと交換ではどうだ。」
だが、その品物は先ほどと変わらない。
先住民は言う。
「ああ、いいよ。そこに置いておいてくれ。」
商売人は次のように思う。
「先住民は、本質のわからない馬鹿なやつだ。まさに朝三暮四。」
そのようなお話であった。
先住民は、同じ品物だとわからなかった訳ではない。
鮭などいくらでもあったので、こんな無礼な者との取引はさっさと済ませたかったのだ。
この認識の違いがわかるだろうか。
確か、このような話だったと覚えている。
平成16年3月6日 記
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